ナチュラルな肌の質感を保ってレタッチする
やりたいことは、これ。あくまでも自然にね。
今回は、著作権フリーのサイトで見つけたかわいらしいお嬢さんの写真を使います。
大まかな作業の流れは以下の通り。慣れてしまえば作業時間は5分程度です。
では、ステップごとの手順を説明しますね。
Step 1 肌補正用のレイヤーを作る
画像を開き、肌補補正作業用にレイヤーを3枚複製します。
下図の通り、レイヤーパネルで元画像のレイヤーを右クリックし、[レイヤーを複製]します。同じ手順で合計3枚のレイヤーを作りましょう。
Step 2 肌全体を滑らかに加工する(ぼかしと画像操作)
① 複製した3枚のレイヤーのうち一番上のレイヤー(上図の[背景のコピー3])は、目のアイコンをクリックして「非表示」にします。
② 下図のように[フィルター] > [ぼかし] >[ぼかし(ガウス)]を選択します。
肌の質感を滑らかにするための作業です。
ぼかし具合は、ぼかし(ガウス)の調整ウィンドウと全体のプレビューを見ながらスライダーを使って適宜調整してください。もちろん、半径に直接数値を入力してもよいです。
けっこうぼかして良いと思います。(下図を参考に。)
次に、一番上のレイヤーを選んで、[イメージ] >[画像操作]を適用します。
[画像操作]の機能説明をすると長くなってしまうので割愛しますが、要するに「元画像とぼかし画像のいいとこ取りをして合体さっせるためのレイヤーにする」と理解しておけば、当たらずとも遠からずって感じかなぁと思います。
[画像操作]のウィンドウで、以下の通り設定してください。
レイヤー: 上から2番目のレイヤー(上の手順で[ぼかし(ガウス)]フィルタを適用したレイヤー)
描画モード: 減算
不透明度: 100%
スケール: 2
オフセット: 130
下の画像の通り、全体が灰色で画像の輪郭が浮き上がった感じのレイヤーになります。
[OK]を押して画像操作ウィンドウを閉じます。
次に、一番上のレイヤーの描画モードを[リニアライト]に設定します。
[リニアライト]は画像を合成するときに明るさを調節してカラーの焼き込みまたは覆い焼きをするためのものです。
以上で肌補正の下準備は完了です。
それではそばかすを消していきましょう。
Step 3 補正箇所はクイックマスクで選択
補正箇所をクイックマスクで選択します。
左の赤↑にあるクイックマスクを押します。
次に、ブラシを選択して
下図の通り設定してください。
硬さ: 0%
不透明度: 20%
肌補正したい場所(今回のケースではそばかすを消したい場所)をブラシで塗りつぶしていきます。
肌補正する範囲を選択する作業なので、しっかりめに塗りつぶすようにしましょう。
選択し終わったら、左の[クイックマスクモード]アイコンをクリックします。
下の画像のように選択した範囲の周囲が点線で囲まれます。
しかし、この時点では塗りつぶした範囲以外の部分が選択されている状態なので、[Ctrl]+[Shift]+[I]で選択範囲を反転してください。[選択範囲] > [選択範囲を反転]でもよいです。
画像全体の点線が消えて、補正箇所だけが点線で囲まれている状態にします。
Step 4 補正箇所をぼかす(そばかすをさらに薄くする)
真ん中のレイヤー(背景のコピー2)を選択して、[フィルター] >[ぼかし(ガウス)]を選択します。
ぼかし(ガウス)のウィンドウでスライダーを調整します。このぼかしは、Step 3で選択した範囲にだけ適用されます。
この時点で、そばかすはかなり軽減されますがまだ完璧ではありません。
次のステップでそばかすを完全に除去します。
Step 3 スタンプツールでそばかすを消す
一番上のレイヤー(背景のコピー3)を選択し、[コピースタンプ ツール]を選択します。
硬さ: 0%
直径: お好みの数値で良いです。私は50pxにしてみました。直径が小さいとコピースタンプが適用される範囲が小さくなります。
不透明度: 50%くらいで良いです。不透明度の数値が小さいとコピースタンプが薄くなり下のレイヤーのそばかすを消しきれません。逆に不透明度の数値が大きいとカバー力が強すぎて不自然な仕上がりになります。
今回はそばかすを消しましたが、しわやタトゥーも同じ方法で消せます。
試してみてくださいね。
人物をささっと切り抜きたいなら、こちらをご覧くださいね。
選択範囲の色をたった3ステップで置き換える方法は、こちらをご覧ください。
Photoshopの作業時間を効率化したいなら、ショートカットキー