サイトURLを変更して、WPインストール先も変えたい!
テスト環境で作業した後に本番環境にアップロードするとか、やっぱ表示アドレス変えようとか、サーバ移転しようとか…。理由はなんでもアリで、とにかく一つの場所から別の場所にWordPressを移動する時の手順と注意点をまとめます。
サイトアドレス(表示アドレス)を変えて、WPインストール先も引越しする場合にやらなければならないこと
1. 心の準備とバックアップ
手順書を片手に作業を進めるのではなく、最初にざっくりと、全体の流れを把握しておくこと。
作業途中で不測の事態に直面した時に慌てないように、起こり得る問題にも目を通しておくのが良いかもね。解決策を理解する必要はないけど、「あぁ、これはあそこに書いてあったかもね」程度の準備はあった方が良いかも。
そして、WordPress実行ファイルやデータベースなどは、すべてバックアップを取っておきましょう。万が一問題が発生した時に、最初からやり直すことができるように。
WordPressの手動バックアップ、プラグインを使ったバックアップの方法も参照してください。
2. 引越し先の環境を整える
移転先のサーバにドメインが設定されているか?
移転先のサーバをマルチドメインで運用する場合、ディレクトリはきちんと設定されているか?
引越しでモノを運び入れる前に、引越し先を整理して環境を整えておくことは大切です。
3. 全体の流れ
WordPress移設:
1. ダッシュボードでURLを確認
ダッシュボード>設定>一般
WordPressアドレス(URL)は、WordPressを設置した場所。
例えば… http://example.com/wp とか。
サイトアドレス(URL)は、WordPressを表示するアドレス。
例えば… http://example.com とか。
2. サイトアドレスとWordPressアドレスの両方を変えたい場合
ワードプレスをインストールしてある場所と、サイトのURLの両方を変える方法です。
サイトアドレスとWPアドレスの両方を変える4つのステップ。
具体的には…
a)設定>一般で、WordPressアドレスとサイトアドレスを変更する。
WordPressアドレスには、WordPressの実行ファイルを移動先(引越し先)のアドレスを入力します。
例)http://abc.com/001/wp とか。
サイトアドレスには、そのWordPressサイトを表示するアドレスを入力します。
例)http://abc.com/001 とか。
いずれの場合も、アドレスの一番最後に / は付けないでおきます。
そして、一般設定ページ最下部の[変更]をクリック。
とは言え、一つ一つのステップを確実に進めていかないと、結果的にうまくいかないので、慎重に進めましょう。
b) 実行ファイルを新しいサーバにアップロードする。
旧サーバにあるWordPressの実行ファイルをすべてパソコンにダウンロードし、新しいサーバ(WordPressアドレス(URL)として入力した場所)にアップロードします。
DreamWeaverやFFFTPなどでFTP接続して旧サーバからダウンロードしても良いですし、レンタルサーバによっては、同一契約サーバ内であればファイルマネジャー機能を使ってファイルの複製を指定した場所に保存することもできます。どのような方法でも良いので、移動元の実行ファイルを移動先に保存します。
実行ファイルは、下記図が示すフォルダに納められているWordPress関連のすべてのファイルです。
注)下図赤枠部分は、後で作業が必要となるファイルです。
step b)では、wp-adminフォルダ以降 wmlrpc.php まですべてのファイルが移動対象です。
c)index.phpと.htaccess をダウンロードする。
step b)で引越し先のサーバにアップロードした index.php と .htaccess を再度ダウンロードします。
引越し先にアップロードした元ファイルが手元にあれば、改めてダウンロードする必要はありません。手元にあるファイルを次に説明する step d) の手順で編集します。
d)index.php と.htaccess を編集する。
index.phpの最終行に、WordPress実行ファイルをアップロードしたディレクトリを入力します(上述WordPressアドレス(URL)参照)。
上述の例でWordPressアドレス(URL)が
http://abc.com/001/wp
の場合…
変更前)require( dirname( __FILE__ ) . ‘/wp-blog-header.php’ );
変更後)require( dirname( __FILE__ ) . ‘/wp/wp-blog-header.php’ );
で、保存。
変更を加える前のファイル(バックアップ用に保存してあるファイル)を上書きしないように注意。これ、意外とやりがちな凡ミスです。
次に .htaccess ファイルを編集します。
下図を参照に一番最後の行に1行追加します。
RewriteRule . /index.php [L]
.htaccessファイルにすでにこの行が記載されていれば、そのまま保存でOK。
e)index.php と .htaccess をルートにアップロードする。
step d)で編集したindex.phpと.htaccess を移動先サーバのルートにアップロードします。
アップロード御、ルートディレクトリには、.htaccess、index.phpの両ファイルとwpフォルダが保存されている状態です。
例えば、
移動前サーバ(http://example.com)から移動先サーバ(http://abc.com/001)への引っ越しの場合、http://abc.com/001 のサーバ内構成は以下の通りです。
ここに保存されている.htaccessと index.phpは、step d)で編集&保存したものです。
上図の wp フォルダには、移転前サーバ(http://example.com)からダウンロードした実行ファイルがそのまま保存されている状態です。
WordPress実行ファイルを新サーバに移動し、かつサイトの表示アドレスも変更する作業はこれで終わりです。
以上
その他のWordPress関連トラブルシューティングもまとめています。ご参考にどうぞ。