さて、いよいよ動画を組み込んで、家庭用DVDプレイヤーで再生できるDVDを焼いていきましょう!
DVDメニューの設定で選んだ「タイトル選択」を「チャプター選択」に変更する手順も後段で説明しますね。
チャプターを設定するための準備:チャプター位置を決めておく
チャプターは、動画に設定する再生ポイントで、設定したチャプターはDVDのチャプターメニューにサムネイル付きで表示されます。
DVDに収録する動画内にチャプターを設定するなら、最初にチャプターの位置を決めておきましょう。
DVD Stylerで動画を確認しながらチャプターポイントを決めることもできるのですが、コマ送り状態で位置を確認しなければならないので少し面倒なんです…。
Adobe Premiere Proなどの動画編集アプリで動画自体を編集するなら、編集作業時にチャプターポイントを控えておきましょう。
ここではWindows10に標準搭載されている「映画&テレビ」でチャプター位置を決める手順を説明しますね。
動画を「映画&テレビ」で動画を開き時間をメモ帳に控える
DVDに収録する動画を右クリックし、[プログラムから開く] > [映画&テレビ] を選択します。
再生ボタンやスライダーを使ってチャプター位置まで移動し、画面左下に表示される時間(時:分:秒)をメモ帳などに控えていきます。
あとで、このメモ帳からDVD Stylerのチャプター位置にコピペします♪
下図のサンプル4つのポイントを控えました。
DVD Stylerに動画を取り込み、チャプター位置を設定する
DVD Stylerに動画を取り込みましょう。
左上の「ファイルを追加」からエクスプローラーを開き、動画ファイルを開きます。
あるいは、「ファイルブラウザ」タブをクリックして収録する動画の場所に移動してもよいです。
ファイルブラウザ ペインに表示された動画ファイルをクリックして画面下方のメニューの隣にドラッグしても動画ファイルを取り込むことができます。
動画のプロパティからチャプター位置を設定する
上述の手順で動画を取り込むと下図のような画面になります。
下のサンプルでは、サムネイルが1つしか表示されていません。
これは、メニューテンプレートを選んだときに「タイトル選択」を選択したため、取り込んだ動画のオープニング(0:00:00)だけが表示されている状態です。
複数の動画ファイルを取り込むと、それぞれの動画のオープニングがサムネイルとして表示されます。
メニューテンプレートを選択するときに「チャプター選択」を選択していれば、上の手順で動画を取り込むと、DVD Stylerのチャプター初期設定値(0:00, 0:10, 0:20 …)に従ってサムネイルが表示されます。
取り込んだ動画を右クリックして[プロパティ] ダイアログを開きましょう。
「チャプター位置」欄にDVD Stylerのチャプター初期値が入力されているので、オープニング(0:00) だけを残して残りのチャプター位置を削除しましょう。
次に、「チャプター位置」欄の右隣にある[…]をクリックしてチャプター ダイアログを表示します。
そして、冒頭に説明したメモ帳を開き、ひとつめのチャプター位置(動画再生ポイントの時間)をコピーしましょう。
「時間」欄に最初のチャプター位置の時間をペーストし、[OK]をクリックしてチャプター ダイアログを閉じます。
プロパティ ダイアログに、ひとつめ(オープニングの0:00を含めるとふたつめ)のチャプター位置が追加されました。
同じ作業を繰り返して、すべてのチャプター位置を設定しましょう。
実は、メモ帳に控えておいたチャプター位置(時間)を、半角カンマ区切りで1行にして「プロパティ」の「チャプター位置」にまとめてペーストしてもOKなのですが、チャプター位置の微調整を説明するために、上述の手順を紹介しました。
「タイトル選択」のサブメニューを「チャプター選択」に変更する手順
メニューテンプレート選択時に「チャプター選択」を選んでいれば、設定したチャプター位置のサムネイルがすべて表示されるのですが、先にも書いた通り、「タイトル選択」を選択してしまうと、収録した動画のオープニングしか表示されません。
メニュー2を表示しサムネイル(=ボタン)を右クリックしてボタンのプロパティを開き、「ジャンプ先」にチャプターを設定しようとしても「チャプター」欄がグレイアウトしていて、選択できません。
この時点まで作業が進んでしまうと、メニューテンプレートを改めて選びなおすこともできませんし、タイトル選択として設定したメニューのクリッカブル要素(サムネイル表示されるボタン)の属性をチャプター選択に変更することもできませんので、選択肢は2つしかありません。
①これまでの作業をあきらめて、新規プロジェクトからやり直す。
②チャプター選択メニューを追加して、タイトル選択メニューを削除する。
ここから先は、②の手順を説明しますね。
チャプターメニューを追加してタイトル選択メニューを削除する
上述の見出しには、「『タイトル選択』のサブメニューを『チャプター選択』に変更する」と書きましたが、実際には以下3つの作業をすることになります。
①チャプターメニューを新たに追加する
②タイトル選択メニューを削除する
③メインメニューの表示とリンク先をチャプターメニューに変更する
3つ合わせても5分程度の作業です。
チャプターメニューを新たに追加する
DVD Stylerの画面下部を右クリックして、[追加] > [チャプターメニュー] を選択します。
「タイトルセット1」の中に「メニュー1」が追加されました。
タイトルセットの中のメニュー1は「チャプターメニュー」なので、先の手順で設定したチャプター位置が反映されています。
タイトル選択メニューを削除する
次に、VMGMの中にある「メニュー2」(新規プロジェクトのメニューテンプレート選択時に「タイトル選択」を選んだモノ)を右クリックして[削除]を選択しましょう。
「タイトルセットマネージャー」ダイアログが表示され、「本当にメニュー2を削除しますか?」と確認されますので、[はい]をクリックします。
メインメニューの表示とリンク先をチャプターメニューに変更する
最後に、メインメニューのリンク先と表示先を変更しましょう。
VMGMのメインメニュー1をクリックして編集領域に表示し、「タイトル選択」と書いてある部分(チャプターメニューにリンクしたい部分)を右クリックして[プロパティ]を選びます。
「ジャンプ先」をチェックし、「タイトルセット1 メニュー1 (チャプターメニュー)」を選択します。
トップメニューに表示されている「タイトル選択」という文字列を「チャプターメニュー」などと変更するのであれば、「ラベル」欄のテキストも変更しましょう。
フォント設定は以前の設定が保持されますので、改めて変更する必要はありません。
メニュー付き動画をDVDに焼こう!
さて、いよいよ仕上げです!
家庭用DVDプレイヤーで再生できるDVDを焼いていきましょう!
DVD焼き付け前に動画の仕上がりを確認する
DVD Stylerの左上にある赤い丸(DVD書き込み・焼き付け)のアイコンをクリックします。
[書込み]ダイアログが表示されます。
プレビューにチェックを入れ、メディアプレイヤーを選択します。
選択できるメディアプレイヤーがない場合は、VLC media playerをダウンロードしましょう。表示中の[書込み]ダイアログからVLC media playerをダウンロードできます。
プレビューにチェックを入れると、DVDへの書込みが実行される前に動画再生の挙動を確認できます。
DVD書込みを選択します。
[開始]を押しましょう。
DVD Stylerがお仕事をしてくれますので、しばらく待ちます。
しばらくすると、プレビュー(下図赤枠)が表示されます。
「すべて再生」や「タイトル選択」(今回のサンプルでは、タイトル選択の表示テキストをチャプターメニューに変更しませんでした)をクリックして、DVDが想定通りの挙動をするかを確認しましょう。
問題があれば、VLC media playerを [x]で閉じ、[書込み] ダイアログを[キャンセル]して、問題のポイントを修正します。
問題がなければ、VLC media playerを [x]で閉ます。
家庭用DVDプレイヤーで再生できるDVDを焼く♪
「書込み」のダイアログが表示されているはずですので、[はい]を押します。
これでDVDの最終書込み作業が開始されます。
DVD Stylerが書込み作業を終えるまで、しばしお待ちを。
DVDStylerエラーで書き込み失敗になったら…
DVDStylerの使用中にオーサリングが途中で止まってしまい、「失敗」になってしまうこともあります。
書込み途中で「失敗」と表示されるようなら、新規プロジェクトの初期設定を疑ってみるのがよろしいかと思います。
以上 DVD Stylerで家庭用DVDプレイヤーで再生できるDVDを作成する手順の説明でした。
ご参考になれば幸いです♪
その他のステップもご参考になさってください。