メールを送信したのに、送信先から「メール、届いていませんが」連絡が…
先日までは問題なく送信できていたのに、なぜ?
他の宛先には送信できているのに、なぜ?
送信先がウィルスバスターを導入している場合、トレンドマイクロ社のブロックリストに登録されている可能性があります。
問題の原因と対処方法を解説しますね。
まずは、エラーメールを確認しよう
メール送信エラーのメールを受信しているかを確認してみてください。
Micro Trend からの配信エラーメッセージの例
もし、下記のようなメールを受信していたら、Trend Microの迷惑メールフィルターが送信先宛てのメールをブロックしています。
赤アンダーラインで示したサイトにアクセスして、ブロック解除申請を送信しましょう。
ブロック解除申請送信手順は、次の項目で説明します。
ちなみに、下記配信エラーメールの内容は…
「450 4.7.1 一時的にサービスが利用できません。受信者側のメールサーバが、トレンドマイクロネットワーク迷惑メールサービスに基づき配信をブロックしました。
ウェブページ(赤アンダーラインで示したURL)を参照してください。
トレンドマイクロ 電子メール レピュテーション データベースによる遅延」
……
said: 450 4.7.1 Service temporarily unavailable; Client host [***.***.***.***] blocked
using Trend Micro Network Anti-Spam Service. Please see
http://www.mail-abuse.com/cgi-bin/lookup?ip_address=***.***.***.***; Mail
from ***.***.***.*** deferred using Trend Micro Email Reputation database.
送信者のメールサーバ Mailer Daemon からの配信警告の例
しかし、もともとのメール送信者の受信ボックスに上記の配信拒否メールが見当たらないこともあります。
そして、送信先へのメールを送信から数時間経過した後に送信者のメールサーバの mailer daemon から、下記内容の送信エラー警告が送られてきて初めて送信したメールが配信されていないことに気づくこともあります。
mailer daemon からの警告メッセージは、送信者側のメールサーバから送信されるものなので、送信者のメールボックスには必ず配信されます。
とは言え、下に例を示したようにもともとの送信時間から4時間経過後に送られてくるため、送信直後に配信エラーに気付くことはできません。
mailer daemon からの警告メッセージ(下の例)の内容は…
「<receiver1@example.co.jp>宛てのメール配信時、xx.example.co.jp(受信者側のメールサーバ)への接続がリセットされたためメール配信が4時間遅延しています。この先5日経過するまで、再送信を試みます」
********************************************** ** THIS IS A WARNING MESSAGE ONLY ** ** YOU DO NOT NEED TO RESEND YOUR MESSAGE ** ********************************************** The original message was received at Mon, 5 Sep 2022 00:00:00 +0900 (JST) from fsav000.xxx.ne.jp [***.***.***.***] ----- Transcript of session follows ----- <receiver1@example.co.jp>... Deferred: Connection reset by xx.example.co.jp. Warning: message still undelivered after 4 hours Will keep trying until message is 5 days old
Trend Micro Reputation Services に解除申請を送信する
では、Trend Micro Reputation Services に登録解除申請をする手順を説明しますね。
解除申請はわりとカンタンで、申請から数時間で登録解除されるので、慌てずに手続きを進めましょう。
解除申請の流れ
1. Trend Micro からのエラーメッセージを受信している場合
エラーメッセージに記載されているURLにアクセスします。
上述の例では、
http://www.mail-abuse.com/cgi-bin/lookup?ip_address=***.***.***.***
このURLにはメール送信者のIPアドレスも含まれているので、メール本文の上記URLをダブルクリックすれば、Trend Micro の迷惑メールフィルターの登録状況が表示されます。
下図黄色ハイライト部分に、Trend Microからの警告メールに記載されているIPアドレス(***.***.***.***)が表示されているはずです。
パネル下部の「Results (結果・評価)」欄には、赤い が表示され、「Reputation (信頼度)」が Bad と表示されます。
ブロックリスト解除申請を送信する手順
パネルの Feedback 欄に記載されているテキストリンク(Request to be removed from the global blocked list) をクリックしましょう。
下図の表示に切り替わります。
黄色ハイライト部分にはブロック解除を申請したIPアドレスが表示されます。
「Rating Information (評価情報)」欄 のアイコンは緑色の に変わり、「***.***.***.***(IPアドレス)はスパムリストから除外されました」と表示されます。
ただし、「再度スパムを送信したらこのIPアドレスはブロックされる可能性があります。乱用を避けるため除外処理の回数に制限を設けています」との注釈も付記されているので、注意しましょう。
2. Mailer Daemon からのエラーメッセージを受信している場合
Mailer Daemonからの配信不能警告メールには、TrendMicro IP Reputation Services への直リンクは記載されていませんので、TrendMicro IP Reputation Services のページを直接開きましょう。
IP address欄にブロックされていると思われるIPアドレスを入力し、[Check] をクリックします。
上述のように、「Results (結果・評価)」欄に赤い が表示され、「Reputation (信頼度)」が Bad と表示されていれば、TrendMicro のブロックリストに登録されてしまっているので、Feedback 欄のテキストリンクをクリックして解除申請を送信しましょう。
[Check] クリック後に下図の画面が表示されたら、「Reputation(信頼度)」欄に「Unlisted in the spam sender list(スパム送信者リストには登録されていません)」と記載されていますので、入力したIPアドレスはTrendMicroのブロックリストには登録されていないことになります。
登録が解除されるとどうなる?
登録解除申請を送信してもリアルタイムで解除されるわけではないようですが、数時間以内にはブロックリストから解除されます。
解除後に「解除完了しました」的な通知は来ないので、少し時間をおいてから送信先にメールが届いているかどうかを確認してみましょう。
IPブロックが解除されると、その前に送信したが配信できなかったすべてのメールが送信先に配信されるので、解除申請が完了するまでは送信先へ再送信や別のメールを送信しないほうが良いです。
ブロック中に配信不可でたまっていたすべてのメールが送信先に配信されてしまいますので。
その他の注意点
解除にブロックリストに再登録される可能性
ブロックが解除されても、メール送信元の IPアドレスが再度ブロックリストに再度登録されてしまうことがあります。
Trend Micro Reputation Services を時折確認してみるのが良いかもしれません。
Trend Micro Reputation Services サービス提供サイトの変更
上述の TrendMicro Email Reputation Servicesを開くと、画面上部に告知が表示されるようになりました(下図参照)(2022年11月現在)。
This website is deprecated and will be turned off permanently on January 9th, 2023. Trend Micro recommends migrating to the new version of the Email Reputation Services portal available at https://servicecentral.trendmicro.com/en-US/ers/
日本語にすると、以下のようになります。
当ウェブサイトは非推奨で、2023年1月9日を以て利用不可となります。
Trend Micro の Email Reputation Serviceは https://servicecentral.trendmicro.com/en-US/ers/ を利用することをおすすめします。
上述のサイトを開くと、こんな感じ。
入力欄に調べたいIPアドレスを入力して[Check]をクリックすれば、Trend Microの迷惑メールリストにIPアドレスが登録されてしまっているか、IPアドレスに対する TrendMicro の評価を確認することができます。
現時点で Trend Micro にブロックされているIPアドレスが無いので、新サイトでどのように Bad 評価が表示されるのか、また、解除申請の手順について説明できません。
ごめんね m(_ _)m。
以上 Trend Micro (ウィルスバスター)に IPアドレスが迷惑メール送信者として登録されてしまったときの対処方法の説明でした。
ご参考になれば幸いです♪