エクセルにデータをコピーしたら、A列、B列、C列…と分けて入力したいのに、すべてのデータが1つのセルに入ってしまったということはありませんか?
区切り位置指定ウィザードを使えば、すぐに分割できますよ!
エクセル 区切り位置指定ウィザードの使い方
コンマやタブ、スペースなどで文字列を区切っているデータの場合
下のサンプルのように「エリア名: 都道府県名」コロン(:)やスペース等の区切り文字で区切った文字列が続いているデータをセルごとに分割する方法を説明します。
あるいは、「郵便番号,住所,名前,電話番号」とコンマで区切られた住所録も同じ手順で分割できます。
元データをコピーして、エクセルにペーストしたら、すべてのデータがA1セルに入ってしまいました。
エリア名をA列に、都道府県名をB列以降に1つずつ配置したいと思います。
データから区切り位置指定ウィザードを開く
最初に、分割したいデータのあるセルを選択しておきます。
下のサンプルでは、A1からA15までを選択しています。
次に、「データ」を開き、「区切り位置」を選択します。
区切り位置指定ウィザードが表示されます。
元のデータの形式はコンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータを選択する
「データのファイル形式を選択してください」の項目は、「コンマやタブなどの区切り文字によってフィールドごとに区切られたデータ」を選択し、[次へ]をクリックしましょう。
フィールドの区切り文字を指定する
このサンプルでは、コロンとタブ、スペースのある場所でデータを区切りたいので、「区切り文字」の項目は、「タブ」、「スペース」、「その他」にチェックを入れてコロン(:)を入力しました。
ウィザード下部の「データのプレビュー」欄にデータ分割箇所が線で示されます。
思い通りにデータが区切られていることを確認して、[次へ]をクリックしましょう。
出力するデータ形式と出力場所を指定する
区切り位置指定ウィザードの最後の画面が表示されます。
「列のデータ形式」は、区切られた列ごとに出力するデータの形式を設定する機能です。
「データのプレビュー」の1行目(下図サンプルでは「G/標準」と表示されている部分)をクリックすれば、列ごとにデータの形式を設定できます。
- G/標準:数字は数値として、日付は日付形式で、それ以外のデータは文字列形式で出力されます。
- 文字列:数字が入力されている列で、元データのまま表示したい場合はその列のデータ形式を文字列にします。G/標準形式だと入力されている数字によってエクセルが日付に変換したり冒頭のゼロを削除してしまうからです。
- 日付:年(Y)、月(M)、日(D)の並び順を指定できます。
- 削除する:列のデータ形式で削除するを選択すると、出力データにその列は表示されません(列が削除されて出力されます)。
「表示先」は、区切ったデータを出力する先頭のセルを指定する機能です。
下図サンプル(赤枠)は、$A$1、すなわち、A1の絶対参照(列と行の前に$がついている形式)となっていますね。
これは、A1を先頭のセルとして区切ったデータを出力するという設定です。
区切り前データの先頭セルもA1ですから、元データを上書きして区切ったデータが出力されることになります。
(表示先として別のセルを指定する方法は、少し下に書きますね。)
上書き出力で問題がなければ[完了]をクリックしましょう。
下図が出力結果です。
エリア名と都道府県名が1つずつセルに入力されました。
元データを上書きせずに別のセルを先頭セルに指定して出力する方法を説明します。
区切り位置指定ウィザード3/3の「表示先」に入力されているセルの絶対参照値を削除します。
そして、出力データを表示する先頭セルをクリックします。
下のサンプルでは、「表示先」を一旦削除して、A15 セルをクリックしました。
これにより、表示先欄に「=$A$15」が入力されます。
[完了]をクリックしましょう。
下図が出力結果です。
分割前データを上書きせずに、表示先(先頭セルA15)以降にエリア名と都道府県名が1つずつセルに入力されました。
固定長フィールドのデータの場合
区切りたいデータの長さが決まっている固定長フィールドのデータは、以下の手順で分割できます。
下のサンプルは、コンマ区切りのデータをエクセルにコピペしたものです。
「部署名,氏名,郵便番号を含む住所」というデータです。
上で説明した手順で、「区切り位置指定ウィザード2/3」で「区切り文字」はコンマにチェックを入れて分割したデータをA11セル以降に表示しました。
さらに、住所データを郵便番号と住所に分割したいと思います。
データを分割したいセルの範囲(下のサンプルは住所が表示されているC11からC16)を選択して、データから「区切り位置」を選択して「区切り位置指定ウィンドウ」を開きます。
郵便番号と東京都はそれぞれ文字数が同じデータなので、「元データの形式」は「スペースによって右または左に揃えられた固定長フィールドのデータ」を選択します。
そして、[次へ]。
「データのプレビュー」欄で、区切りたい箇所をクリックしてデータを分割する場所を指定します。
下のサンプルは、〒マークと郵便番号の間、郵便番号と東京都の間、東京都とそれ以降の住所の間の3か所をクリックしました。
ウィザード上部に説明がある通り、区切り位置の矢印をダブルクリックすればその区切り位置は削除されます。
ドラッグして区切り位置を移動することもできます。
ついでに、〒マークは削除してしまいたいので、「データのプレビュー」欄で〒マークの列を選択し、「列のデータ形式」は「削除する」を選択しました。
そして、[完了]。
下図の通り、〒マークが削除され、郵便番号、東京都、それ以降の住所がそれぞれ別のセルに入力されました。
分割したいデータにコンマなどの区切り文字がなく、固定長データでない場合はどうするか?
例えば、上のサンプルで、「区」と「それ以降の住所」を分割するにはどうしたらよいでしょうか?
千代田区は4文字、中央区は3文字、港区は2文字ですから、上述の「スペースによって右または左に揃えられた固定長フィールドのデータ」を選択しても適切に分割できません。
また、コンマなどの区切り文字もありませんし…。
それなら、コンマなどの区切り文字を入れてあげればいいんです!
置換と選択で区切り文字を入れる
ここでは、「区」と「それ以降の住所」を区切りたいので、「区」の後に区切り文字を入れることにします。
分割したいデータが入力されている範囲を選択し、「ホーム」から「検索と選択」を選び、「置換」を選択します。
「置換」タブを開き、「検索する文字列」に「区」と入力し、「置換後の文字列」に「区,」と区の後にコンマを入力しましょう。
その後[すべて置換]を押します。
これで、「コンマなどで文字列を区切っている場合」の区切り位置指定ができるようになるというわけです。
あとは、分割したいデータが入力されている範囲を選択した状態で、「区切り位置指定ウィザード」でデータを分割すればよいです。
結果は、下図の通り。
以上 エクセル「区切り位置指定ウィザード」を使ってデータを分割する手順の説明でした。
ご参考になれば幸いです♪